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2月の読書

2月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3531
ナイス数:159

刑事の慟哭刑事の慟哭感想
下村敦史さんの小説は「同姓同名」に続き2作目。前半は少しまどろっこしい感じかして読むのを中断しょうかと思った。爆破事件の法定場面から俄然面白くなり一気に読了した。日頃私が感じている不寛容な社会はメディアが煽り、SNSで正義の味方ぶった人が炎上させる。承認欲求が強くて相手に自分が正しいことを認めさせるために手段を選ばない人が多いと感じる。そんな時代に信頼してくれる相棒がいることはありがたい。
読了日:02月29日 著者:下村 敦史
笑え、シャイロック笑え、シャイロック感想
不良債権の回収の部署渉外部に配属された主人公結城に仕事を教えていた上司が殺され、その仕事を引継ぐ。一癖二癖ありそうな債務者から債権を回収するストーリーが面白かった。最後に怪しいと思った渉外部長ではなく真犯人が分り、部長の後任者からシャイロックの異名を知らされるエンディングが良かった。気丈な彼女との幸せな家庭を築けるといいな。
読了日:02月26日 著者:中山 七里
笠置シヅ子自伝 歌う自画像 私のブギウギ伝記笠置シヅ子自伝 歌う自画像 私のブギウギ伝記感想
朝ドラ「ブギウギ」を見ています。主人公福来スズ子のモデル笠置シヅ子の自伝を今までのドラマの復習のような気持ちで読みました。ドラマは脚色があるもののかなり忠実に描かれていると感じました。
読了日:02月22日 著者:笠置 シヅ子
月曜日の抹茶カフェ月曜日の抹茶カフェ感想
東京の睦月に臨時営業の抹茶カフェで出合った二人。如月から霜月までのいろんな人が京都と東京をつなぐ。出会いや時間が自分の成長を助けてくれる。そして師走に再会する二人。メルヘンを読んでいるみたいにホッコリする結末。
読了日:02月20日 著者:青山 美智子
同姓同名同姓同名感想
下村敦史さんの小説は初読み。同姓同名というタイトル通りにやたらと同じ名前やそれを識別することばが出て混乱する。犯罪被害者の家族へのメディアの対応、加害者が未成年だった時の実名報道のあり方、加害者と同姓同名だった人への世間の目など考えさせられる内容だった。メディアやSNSによるバッシングは不寛容な世の中を助長していると感じていて同調圧力は恐ろしいと思っている。他人がどう言おうが自分の道を貫く需要性を示唆してくれる内容だった。
読了日:02月18日 著者:下村 敦史
【2023年・第21回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作】名探偵のままでいて (『このミス』大賞シリーズ)【2023年・第21回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作】名探偵のままでいて (『このミス』大賞シリーズ)感想
小西マサテルさんの小説は初読み。このミステリーがすごい!大賞受賞作ということで読んだ。祖父の影響でミステリー好きの主人公 楓の心象風景が楽しい。あまりミステリー作品を読んだことのない私には作家や作品の固有名詞に着いて行けなかった。楓をストーカーしている犯人と香苗の殺人犯が同じことに意外性は無かった。結末はリドル・ストーリー風になっているところがオシャレ!でも結末は想像出来る。もう一つの結末だったりして!?
読了日:02月15日 著者:小西 マサテル
人はどう老いるのか (講談社現代新書)人はどう老いるのか (講談社現代新書)感想
久坂部羊さんの持論で老いと死に向かう心構えみたいなものを学んだ。特に身内が認知症になった時に介護する人が寄り添うことが大事だと感じた。それと久坂部さんの父上が良く口にしたという「無為自然」「莫妄想」「少欲知足」を心掛けだい。
読了日:02月13日 著者:久坂部 羊
ウルトラ・ダラーウルトラ・ダラー感想
外交ジャーナリストの面目躍如という内容だった。日米英と中国、北朝鮮の情報員達の凄まじい暗躍が描かれている。拉致、偽ドル、ミサイルの密輸など北朝鮮が絡んでいる事件をヒントにしていると思うが、中国の暗躍を警鐘を鳴らしている。2006年発行の小説だが、現在の世界が米中衝突の危険性が増していると痛感する。
読了日:02月11日 著者:手嶋 龍一
カモナマイハウス (単行本)カモナマイハウス (単行本)感想
久しぶりに重松清さんの小説を読んだ。空き家のあれこれを考えながら夫婦、親子、兄妹の接し方についても考えた。西条真知子という記者の奔放さとそれに対しての水原孝夫の心理描写が面白かった。
読了日:02月08日 著者:重松 清
星屑のうた―抒情詩宝石集 (1982年)星屑のうた―抒情詩宝石集 (1982年)感想
月刊「詩とメルヘン」の編者やなせたかしが選んだ朱玉詩集。「アンパンマンの遺書」がきっかけで久しぶりに詩集を読む。奥付には発行者 辻信太郎、発行所 株式会社サンリオとあった。高名な詩人はいないが素朴な心に沁みる作品が多かった。
読了日:02月05日 著者:やなせ たかし
歌われなかった海賊へ歌われなかった海賊へ感想
逢坂冬馬さんの作品は2作目。第二次世界大戦末期のドイツ片田舎の物語。ナチスが押し付ける価値観に反発して抵抗する若者(海賊)がいたことに衝撃を受けた。ナチスの思想に迎合した善良なる?市民からの同調圧力は強かったと思うが、戦後ナチスのせいにする大人の保身を海賊は許せない。日本でも戦中、戦後において同様なことがあったと思う。今もマスコミやいわゆる専門家などが同調圧力を強めコメンテーターが同調する図式が散見される。不寛容な世の中が生き辛さを助長していると感じる。最後に序章を再読したが重たい内容だった。
読了日:02月04日 著者:逢坂 冬馬
迎撃 〈新装版〉 (徳間文庫)迎撃 〈新装版〉 (徳間文庫)感想
紛争地にいる日本人と行動を共にしたジャーナリストを通じて戦争と平和を考え、今さらながら日本人と世界の人達との常識の差を感じた。また、作者あとがきに戦争の原因は民族と宗教にあるが朝鮮戦争やウクライナ戦争のように独裁者の狂気でも起こる。平和憲法で戦争しないことは良いが防衛するために戦う、PKO等の国際貢献で自衛隊をどのようにするか課題が多いと感じさせた。
読了日:02月02日 著者:今野敏

読書メーター

# by rmct | 2024-03-01 19:00 | 読書 | Comments(0)

1月の読書

1月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:2918
ナイス数:138

テロリストの家テロリストの家感想
公安部の外事課でテロ対策担当の捜査員幣原の身内に起きた不祥事。殺人事件までに発展し、犯人逮捕までの筋書きの中で公安部と刑事部の捜査方法の違いとマスコミや論説者の倫理感の無さが興味深い。母と子、夫婦関係、兄妹の愛が切なかったストーリーだった。
読了日:01月30日 著者:中山 七里
アンパンマンの遺書 (岩波現代文庫)アンパンマンの遺書 (岩波現代文庫)感想
私と同郷のやなせたかし夫婦をモデルにした朝ドラが25年春から始まるらしい。アンパンマンの作者であることは知っていたがこの自伝では知らないことだらけ。不思議な縁で交友関係が幅広く、でも我が道を行く姿を読んで感動した。次は詩とメルヘンを読んで見たくなった。
読了日:01月26日 著者:やなせ たかし
大事なものから捨てなさい メイコ流 笑って死ぬための33のヒント大事なものから捨てなさい メイコ流 笑って死ぬための33のヒント感想
中村メイコという女優を知っているようでほとんど知らなかった。天才子役ゆえに大勢の俳優と親交がありその方達から頂いた物などを捨てるという冒頭から始まった。そこまでやるかと思いながら章を読み進めていくと彼女の人生観がよく伝わって来て大半は同感であった。夫婦関係、子育て、老後の処し方の参考になる。
読了日:01月24日 著者:中村 メイコ
とんずら屋弥生請負帖とんずら屋弥生請負帖感想
第三話の鐘ヶ淵−往還を「えとめぐり」で読み面白かったので図書館で借りた。誰が味方で誰が敵か混乱させる筋立てだが、啓治郎と進右衛門だけは弥生を守っていると思った。甘っちょろい感じの弥生が成長していると感じる結末だった。
読了日:01月23日 著者:田牧 大和
楽園の犬楽園の犬感想
読売新聞の書評を見て図書館で借りた。岩井圭也さんの小説は初読み。舞台は太平洋戦争直前のサイパン島。3話まで不本意ながら堂本海軍少佐の防諜活動の手先(犬)となった麻田が隠れた能力を発揮する。その後は表紙の南洋桜と言われる鳳凰木がキーワードとなり麻田の生き様が息子に伝わるシーンは感動的だった。
読了日:01月19日 著者:岩井 圭也
木挽町のあだ討ち木挽町のあだ討ち感想
直木賞の候補にあがった時に図書館で予約したのだがやっと読了した。木挽町は芝居小屋があった場所。歌舞伎の場面のように木戸芸者の一八、立師の与三郎、女形で衣装担当のほたる、小道具の久蔵とその妻お与根、戯作者の金治が仇討ちの場面と自分の訳あり人生を語る。最後に敵討ちの当事者菊之助がその種明かしをするという物語。だんだん物語に引き込まれ流石直木賞を受賞するだけのことはあると納得。
読了日:01月16日 著者:永井 紗耶子
鳴かずのカッコウ鳴かずのカッコウ感想
手嶋龍一さんの小説は初読み。外交ジャーナリストとしてテレビなどで解説する人だと知っていたが、作家とは知らなかった。本書を新聞広告で見て読んだ。公安調査庁のことは弱小官庁と言いながら本当に主人公のような人がいたら心強いと思う。最初は北朝鮮の非合法活動をウオッチしている内容と思った。だんだんと米中関係の機微や日英のしたたかさに接する内容になり楽しめた。
読了日:01月13日 著者:手嶋 龍一
星に願いを星に願いを感想
14歳の時「さよなら、田中さん」で文壇デビューした鈴木るりかさんも20歳。本作は「太陽はひとりぼっち」の続編のような感じ。花ちゃんの母真千子さんとおばぁちゃんタツヨさんの壮絶な生き様をタツヨさんが残したノートで知る。人の思いのすれ違いが悲しい。前半は面白かったが後半は重たすぎた。
読了日:01月09日 著者:鈴木 るりか
鬼はもとより (文芸書)鬼はもとより (文芸書)感想
藩札を守るため国を捨てた奥脇抄一郎がある縁で貧乏藩の梶原清明を助けることになる。今まで誰も責任を取らなかった藩政改革のため鬼になる清明。自分の役割が終わった時に潔く後任に託す。藩札の役割が良く分かる内容だった。今の時代は清明のような政治家を求めるのは無理かな?!
読了日:01月07日 著者:青山 文平
えどめぐり <名所>時代小説傑作選 (PHP文芸文庫)えどめぐり <名所>時代小説傑作選 (PHP文芸文庫)感想
五人の作家さんの江戸を舞台とした短編集。篠綾子さん、田牧大和さん、宮本紀子さんは初読み。私の好みは「名水と葛」と「鐘ヶ淵―往還」。
読了日:01月04日 著者:宮部 みゆき,朝井 まかて,田牧 大和,宮本 紀子,篠 綾子

読書メーター

# by rmct | 2024-02-01 18:00 | 読書 | Comments(0)

12月の読書

12月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:2993
ナイス数:173

ヒポクラテスの誓いヒポクラテスの誓い感想
中山七里さん原作のテレビドラマの再放送がきっかけで読んだ。原作とドラマは往々にしてかけ離れていることが多いがあまり違和感なく読めた。あえて言えば北川景子さんの真琴、柴田恭兵の光崎、尾上松也の古手川がかっこ良すぎる。法医学教室の准教授キャシーは日本人で言葉つかいに面白みが少なかった。小説は中山節というか独特の表現が多く楽しめた。
読了日:12月30日 著者:中山七里
まずはこれ食べてまずはこれ食べて感想
前半は筧さんの料理を通じて「ぐらんま」の社員のお悩み相談を解決する話かと思った。最後はミステリー調になり、意外な結末だった。世の中にマウントを取りたがる人は少なからずいる。相手の不安につけ込むのは手の内を知られると弱いと感じた。
読了日:12月26日 著者:原田 ひ香
旅立ち寿ぎ申し候旅立ち寿ぎ申し候感想
1860年の桜田門外の変から1870年の明治初期までの激動の時代を商人勘七を通して見た物語。権力者が幕府、藩から薩摩になっても逞しく生きていく商人達。混乱の時代には利に聡いではなく道しるべを見いだすことが大事だと思う。当に現代のような情報が大量に飛び交う時代にも通用する内容だった。
読了日:12月23日 著者:永井 紗耶子
本売る日々本売る日々感想
江戸時代の本屋松月平助が出合った本にまつわる心温まる3話の短編集。1話は小曽根村の名主惣兵衛と「芥子園画伝」。2話は杉瀬村の藤助と「霞関集」。3話は小曽根村の医師佐野淇一と「口訣集」。平助と作者の青山文平が重なる気がした。
読了日:12月20日 著者:青山 文平
シャーロック・ホームズ 1 緋色の研究 (THE KUMON MANGA LIBRARY)シャーロック・ホームズ 1 緋色の研究 (THE KUMON MANGA LIBRARY)
読了日:12月18日 著者:コナン・ドイル
恋の手本となりにけり恋の手本となりにけり感想
「木挽き町の仇討ち」で直木賞を受賞した永井さんのデビュー作ということで読んだ。遠山金四郎が初めて目にした事件の謎解きかと思った。事件の被害者が世の中のしきたりに絡められ、解き放つために巻き添えを作ろうとする。しきたりに従わないと大変なことになる人からは止めにかかられるからますます行き場がなくなる。金四郎が奉行になったときの裁きにおける原点を垣間見るように感じた。
読了日:12月17日 著者:永井 紗耶子
限界国家限界国家感想
楡周平さんの小説は初読み。限界国家というタイトルに惹かれ図書館の返却棚にあったものを借りた。少子高齢化で限界集落という言葉は知っていた。集落でなく国家となると・・・。読み進めていると少子化に伴う問題点が良く分かる。それを解決するために今の政治家、官僚、大企業の経営者ではしがらみが多すぎて何も出来ないとの指摘に同意する。IT産業がこれから何ができるのか近未来を想像する一助になった。
読了日:12月14日 著者:楡 周平
墨のゆらめき墨のゆらめき感想
久しぶりに三浦しをんさんの小説を読んだ。今回は三日月ホテルの従業員で皆から話しかけられるが、友達の少ない続力とホテルが登録している筆耕士遠田との心温まる話。続は常識人で書の才能は抜群だが普通の人とは違う遠田に振り回されながらも居心地良く感じてしまう。カネコという猫が良い感じで登場する。巻末の猫の足跡のデザインがほっこりした。
読了日:12月12日 著者:三浦 しをん
漫画 キリシタン大名 高山右近 (Forest Books)漫画 キリシタン大名 高山右近 (Forest Books)感想
OSK日本歌劇団の高槻公演の高山右近物語を見て借りた図書館本。想像を超える過酷な人生だったと思った。
読了日:12月07日 著者:青山 むぎ
藩邸差配役日日控藩邸差配役日日控感想
砂原浩太朗氏の作品を読むのは2作目。差配役というなんでも屋の主人公里村五郎兵衛の矜持がミステリー調に描かれる。主人公の心象、目にする情景に臨場感があり表現力の質の高さに感心した。内容も最後の謎解きで五郎兵衛がどうするかとハラハラした。
読了日:12月06日 著者:砂原 浩太朗
きのうのオレンジきのうのオレンジ感想
藤岡陽子さんの小説は初読み。15歳の時に弟恭平と冬山で遭難し、死を覚悟した主人公の遼賀が癌で亡くなるまでの良質の愛の物語でした。東京の病院で偶然再開した同級生の矢田、店長の時に採用したアルバイトの高那、そして優しい母燈子。それぞれが遼賀への思いを語り、美しいストーリーを描いていると感じた。
読了日:12月04日 著者:藤岡 陽子

読書メーター

# by rmct | 2024-01-01 10:00 | 読書 | Comments(0)

11月の読書

11月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:3288
ナイス数:161

老人ホテル老人ホテル感想
タイトルから老人がたくさん住んでいるホテルの話かと思った。生活保護の不正受給を平気でする親に虐待のように育てられた主人公天使が不動産投資で羽振りの良かった光子に金儲けの方法を伝授してもらおうとすることから物語が始まる。金を貯めて元手にし、不動産や金融商品に投資する時のノウハウが散りばめられていて最後はミステリー調で面白かった。
読了日:11月30日 著者:原田ひ香
赤と青とエスキース赤と青とエスキース感想
赤と青の恋愛小説。レイはレッドで茜、ブーはブルーで蒼。メルボルンでの出会いとジャックが描いたエスキース、画商として額を依頼する二人。喫茶店を営み、別れがあり最後に二人で画廊を開くまでのエンディングと謎解きのようなエピローグが良かった。下絵の続きを読みたい。それにしてもナイーブな二人を描写する作家の表現力が素敵だったに
読了日:11月28日 著者:青山 美智子
鎌倉うずまき案内所 (宝島社文庫)鎌倉うずまき案内所 (宝島社文庫)感想
鎌倉を舞台にした不思議な6篇の話でした。うすまきに象徴されるものが現実と幻想の混沌とした状態だろうか?昭和64年は7日だったという記憶は鮮明だが、昭和元年も7日ということは知らなかった。平成を遡る中で黒祖ロイドの正体が明かされる。
読了日:11月25日 著者:青山 美智子
絶対正義絶対正義感想
法が絶対正義として他人に強要して自己満足する範子の行動に辟易する。友達だと誤解した同級生達の悲劇がやるせない。
読了日:11月21日 著者:秋吉 理香子
いなくなった私へ (『このミス』大賞シリーズ)いなくなった私へ (『このミス』大賞シリーズ)感想
不思議な話だが、テンポが遅く途中で結末を読んでしまった。
読了日:11月15日 著者:辻堂 ゆめ
桂二葉本桂二葉本
読了日:11月15日 著者:
防波堤 横浜みなとみらい署暴対係防波堤 横浜みなとみらい署暴対係感想
諸橋係長と城島のみなとみらい署シリーズの短編集。短編は説明的な同じ文章が鬱陶しく感じるのと推理の部分が浅く感じる。最後の「鉄砲玉」で城島のセリフ「きっと、あいつには、俺のような立派な相棒がいなかったんだよ」がおしゃれだった。
読了日:11月15日 著者:今野 敏
逆風の街逆風の街感想
最近横浜みなとみらい署暴力犯係「トランパー」を読んで、シリーズの1作目と知り図書館で借りた。テンポが早く、城島とのコンビが良い。諸橋班のメンバーの個性や神野親分や笹本管理官との関係も新作までずっと続いていると感じた。クライマックスで諸橋係長がピンチを迎えたときはハラハラした。
読了日:11月13日 著者:今野 敏
それでも旅に出るカフェそれでも旅に出るカフェ感想
「ときどき旅に出るカフェ」の続編。半年前に読んだことを思い出しながら本作を読了。瑛子は世の中の常識や他人の思惑を気にするが、関わりを避ける傾向がある。カフェ・ルーズの店長の円ははっきりと他人に自分の気持ちを伝える。コロナ禍で営業停止に追い込まれても、生き残りをかけて未来を切り拓く。瑛子と円の関係をワトソンとホームズみたいに感じた。世の中の普通が押付ける閉塞感に抵抗するのは勇気がいるが作者はその人を応援していると思う。
読了日:11月10日 著者:近藤 史恵
トランパー 横浜みなとみらい署暴対係トランパー 横浜みなとみらい署暴対係感想
「ハマの用心棒」と呼ばれることを嫌う諸橋係長とその相棒城島が活躍する物語は県警本部の1課、2課、暴対課や監察官の笹本及び外事二課等が複雑に関係する殺人事件。解決に向かい地元のヤクザや華人の情報通の中国料理店主陳さんが絡むうえになんと中国公安まで登場する。中国マフィアの逮捕と自供を引き出す展開が面白かった。
読了日:11月08日 著者:今野敏
いのちの十字路いのちの十字路感想
「いのちの停車場」の続編。国家試験に受かり、研修医としての経験を積んだ野呂くんがコロナ禍の金沢で訪問診療を始める。介護を親に拒否される娘、介護認定が介護される側の判定で介護する側の問題に対応できないことやヤングケアラーとか老老介護の問題などを考えることが出来た。
読了日:11月04日 著者:南 杏子

読書メーター

# by rmct | 2023-12-01 22:00 | 読書 | Comments(0)

10月の読書

10月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:3343
ナイス数:144

諜報国家ロシア-ソ連KGBからプーチンのFSB体制まで (中公新書 2760)諜報国家ロシア-ソ連KGBからプーチンのFSB体制まで (中公新書 2760)感想
ソ連KGBからプーチンのFSB体制までというサブタイトルにあるように諜報機関が国家の中枢を担った歴史を知ることが出来た気がする。ウクライナ侵略についても巧妙な情報操作が行なわれている。ロシア革命をともすれば過酷な帝政から農民や労働者が蜂起したと美化されるが、裏側で革命主導者の保身のため弾圧がプーチン政権に到るまで繰り返されてると感じた。
読了日:10月30日 著者:保坂 三四郎
アルツ村アルツ村感想
認知症、ヤングケアラー、献脳の問題や理解を深めた気がする。主人公の明日香が夢か現実か分からないので読んでいてイライラする場面が多かった。
読了日:10月30日 著者:南 杏子
審議官: 隠蔽捜査9.5審議官: 隠蔽捜査9.5感想
大森署長から神奈川県警刑事部長に異動した竜崎の周辺人物が対処に困った事案を相談しなんとか解決する短編集でした。短編なので謎解きとか息詰まる展開に乏しく話の中身が薄いと感じた。隠蔽捜査シリーズ9.5となっているのは次回作への場繋ぎか?
読了日:10月26日 著者:今野 敏
悩め医学生 泣くな研修医5 (幻冬舎文庫 な 46-5)悩め医学生 泣くな研修医5 (幻冬舎文庫 な 46-5)感想
泣くな研修医シリーズの雨野隆治が薩摩大学医学部に入学して研修医になるまでの話。医者になるのは大変だなと思う。また、隆治のようにナイーブな性格で患者との軋轢に耐えられるかなと心配になる。
読了日:10月23日 著者:中山 祐次郎
ほら吹き茂平ほら吹き茂平感想
宇江佐真理さんの小説は初読み。タイトルのほら吹き茂平を含め6篇の短編集。人情話が淡々とま進む感じ。いい話とは思うが登場人物に善人が多く意外性少なかった。
読了日:10月21日 著者:宇江佐 真理
コメンテーターコメンテーター感想
10年ほど前に伊良部シリーズ「町長選挙」「空中ブランコ」「イン・ザ・プール」を読んでいて本作は久しぶり。視聴率至上主義の依存症プロデューサー、アンガーマネジメントが出来ず過呼吸症候群になる会社員、パニック障害のデイトレーダー、閉所恐怖症のピアニスト、社交不安障害の学生に無茶振りの行動療法を施す描写に笑えた。定番のツンデレ看護師マユミちゃんは注射のシーンだけでなく出番が多かった。
読了日:10月20日 著者:奥田 英朗
かすてぼうろ 越前台所衆 於くらの覚書かすてぼうろ 越前台所衆 於くらの覚書感想
武川佑さんの小説は初読み。関ヶ原の戦いの前後に府中城主堀尾吉晴と北ノ庄城主結城秀康の台所衆として活躍した於くらの物語。朝倉義景や柴田勝家が滅び敦賀の大谷刑部を牽制する府中城主に料理の才覚を見出される於くら。その後の展開が恋物語を含めて面白かった。
読了日:10月16日 著者:武川 佑
駅の名は夜明  軌道春秋Ⅱ (双葉文庫 た 39-02)駅の名は夜明  軌道春秋Ⅱ (双葉文庫 た 39-02)感想
久しぶりに高田さんの本を読んだ。それも時代小説でない、駅にまつわる短編集。ストーリーとして面白いと思うが、登場人物がいい人過ぎて予定調和に収まってしまう。安心感はあるが物足りなさも感じてしまう。個人的には「途中下車の」「子どもの世界 大人の事情」が面白かった。
読了日:10月13日 著者:髙田 郁
徳川がつくった先進国日本 (文春文庫)徳川がつくった先進国日本 (文春文庫)感想
江戸時代の島原の乱、宝永地震、天明の飢饉、露寇などの危機が徳川の政治を変質させていたことが日本の礎を築いたのだという視点が面白かった。磯田さんの歴史解釈は面白く、何を学ぶかを長いスパンで理解することが大事だと共感する。
読了日:10月08日 著者:磯田 道史
機長、事件です! 空飛ぶ探偵の謎解きフライト機長、事件です! 空飛ぶ探偵の謎解きフライト感想
秋吉さんの小説は3作目。今回はスーパーレディの゙氷室機長が間宮副操縦士の゙国際便初飛行に起きた事件を解決する物語。成田・パリの゙行きと帰りそしてフランスのパリ蚤の市、モン・サン・ミッシェルであれこれと事件が発生する。オタオタする間宮と冷静沈着な氷室との対話が面白い。最後に氷室と幸村機長が親密な関係の種明かしにビックリ。
読了日:10月05日 著者:秋吉 理香子
百年の藍百年の藍感想
増山実さんの小説は初読み。妻の薦めで読んだ。今年は関東大震災から100年を迎える。鶴来家の人たちがブルージーンに関わりながら物語が繋がる。ジーンズの性格は労働者の丈夫な服、捕虜や囚人の服から若者が自由や反戦を象徴するファッションに変化している。自由に生きることの意味を考えることが出来た。
読了日:10月02日 著者:増山 実

読書メーター

# by rmct | 2023-11-01 20:00 | 読書 | Comments(0)

  主な登場人物: R=飼い主♂、  M=同♀、 C=くりむ


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